◆上新庄 春日神社 (かみしんじょう かすがじんじゃ)

鎮座地

坂井市坂井町上新庄43-37

電 話

0776-72-1071(宮司宅)

交 通

JR北陸丸岡駅下車、徒歩5分

【御祭神】天津児屋根命
【由 緒】 社記その他の古記録によれば、第66代一条天皇の御代、春日大明神を勧請した越前十郷十社のうちの一社である。第77代後白河院の保元2年(1157)に勅使が参向し神田を寄附され、社人僧呂を置かれて隆盛を極めたが、天正年間(1573)織田信長の越前加賀討伐に遭い社殿残らず焼失したが、慶長年間(1596~1614)に元の位置に再建。明治8年12月村社に列せられた。昭和23年福井大震災により社殿が倒壊したが、その後昭和49年8月本殿並びに拝殿が完成し、現在に至っている。
 当社の伝承では第66代一条天皇の御代の夏、大早魃に遭って諸川みな涸れ、用水を求める術を失い、稲苗等既に枯れ、農民の苦しみは想像を絶するものがあった。時に当時の指導者水上定茂、末広武長等日夜協議の結果、祈雨を平泉寺に出願した。平泉寺は南都興福寺に諮り、興福寺は急遽朝廷に奏聞した。天皇は御心を痛め、「春日の神霊に祈るべし」との勅宣を下された。不思議にも、鳴鹿附近の赤岩の上に一頭の鹿が現われ、口に御幣を咬え上鳴鹿郷から下本荘藤沢まで走り続けて止まった。その通った跡に水が流れて溝渠となり、灌水ができ郷民は苦難を脱することができた。これが十郷用水の始まりで、天皇の勅宣により春日大明神の御分神を河口の荘の十郷十社に斎き祭ることになった。十郷とは本荘郷、新庄郷、兵庫郷、関郷、荒井郷、王見郷、溝江郷、大口郷、細呂木郷である。
【宝 物】阿弥陀如来坐像=等身大
【例祭日】春祭=4月2日