◆丹生 丹生神社 (にう にうじんじゃ)

鎮座地

奈良市丹生町759

電 話

0742-94-0613

交 通

JR・近鉄奈良駅からバス柳生線邑地中村・東山線下水間下車、各4キロ

【御祭神】罔象波女命 相殿・七柱神社(春日神社=天児屋根命若 若宮社=天押雲根命)
【由 緒】 1200年の昔、弘法大師の巡錫あり、その守護神である丹生都姫命をこの地に奉斎せよとのことで、本殿の周囲に高野槙五本を植栽して罔象波女神波女命(丹生都姫命)を祀ったのが創始と伝えられている。この祭神は天照大神の姉神で、水を司るとされ、往古より雨乞いの神事、五穀豊穣の祈願が多く、全戸神道である丹生の里人の深い信仰が寄せられている。高野槙はなお現存し幹廻り約3メートルになっている。
 なお、奈良市水道事業の守り神として市水道局の関係者から広く崇敬を寄せられている。
 現在の本殿は、棟木に「嘉吉二年十月十二日長谷寺御坊大夫藤原宗次」とあり、その年に造営されたものと思われ、国の重要文化財となっている。また社宝の能面九面は翁、若い女(二)、延面冠者、黒色尉、飛出、癋見、父尉、抜頭で、鎌倉末または室町初めの作とされ、県の重要文化財に指定されている。
 丹生の里は一部郡山藩、一部藤堂藩、両藩の境界地帯で、南都より五里、上野より五里の山中の宿場として室町初期から栄えたが、特に奈良の影響が強く、相殿に合祀の七柱神社には天児屋根命(春日神社)とその御子天押雲根命(若宮社)が祀られており、この春日神への住民の信仰も篤く、当社社紋も「下がり藤」となっている。
【宝 物】能面=9面、室町時代初期、県重文/鎧大袖=色々糸威1対、南北朝/大般涅槃経=200巻、応永年間/題目立教本=応永年間
【例祭日】10月16日、宵宮=15日