◆北椿尾 春日神社 | (きたつばお かすがじんじゃ) |
鎮座地 |
奈良市北椿尾町742 |
---|---|
電 話 |
0742-94-0613(宮司宅) |
交 通 |
近鉄奈良駅から米谷行きバス柳茶屋(正暦寺口)下車、25分 |
【御祭神】 | 天児屋根命 |
---|---|
【由 緒】 | 創祀年代は不明。春日神社と並んで八王子神社が祀られている。両部神道が弘まり、また春日信仰が庶民にも拡がった中世以後に創建されたと思われる。南椿尾・北椿尾は現在でも椿尾(つばお)と一口で言われるように、昔は―つの集落であったものが、後に別れたものであろう。南椿尾の三社神社、北椿尾の春日神社となっているが、これは、八王子神社を中心に祀る南椿尾と、春日神社を中心とする北椿尾と、その信仰が別れていたのかも知れぬ。また、北椿尾は出垣内というところに椿本神社が祀られており、八王子神社・春日神社の両神社を守護する椿本神社となるのかも知れぬ。 ここには菩提山川が流れており、旧春日神領の水源地帯でもあったことから、その水源を守るために春日神社が建てられたのではなかろうか。 堂垣内の春日神社、出垣内の椿本神社という形は春日大社にも椿本神社があり、あながち無関係とはいえないかもしれない。椿本は独立しているが、摂社という感覚で受けとった方がよいかもしれない。なぜなら、2月28日に「おこもり」をするのだが、堂垣内、出垣内ともに当春日神社で行なっているからである。 例祭は毎年、両神社の交替で斎行し、副となった方の神社では後宮を行なう。両地区それぞれに当家がいて、それぞれの神社の神條はその地区の当家が担当する。この神條は文書の通りに用意され、それを作る道具も、またそれを当家から神社までかついで運ぶ道具も多少残っている。 また当家によって作られた御幣には、小豆と米を入れた袋がついており、祭典終了後、まず当家が社殿に向ってそれを投げつけ拝礼する。つづいて各戸主たちが同様にそれを行なうのである。 |
【例祭日】 | 10月10日 |