◆長尾神社 (ながおじんじゃ)

鎮座地

葛城市長尾471

電 話

0745-48-3018(宮司宅)

交 通

近鉄南大阪線磐城駅下車、徒歩2分

【御祭神】水光姫命、白雲別命 境内社・厳嶋神社同殿末社春日神社=天児屋根命
【由 緒】 当地から日本最古の官道、古代大和と難波を結ぶ竹内街道が西へ延び、東へは初瀬・伊勢街道となり、南は飛鳥、壺坂、吉野、北西は香芝、王寺を経て藤井寺、堺へ至る長尾街道、これら諸道の起点、あるいは交叉点として当社は古米、交通の要衝に位置して古くから祀られていたと思われるが、史料上の初見としては『三代実録』清和天皇貞観元年(859)正月27日に「長尾神社従五位上」とあり、延喜式神名帳には「大社」とされている。さらに降って久安年間(1145~51)の検注帳(『大乗院寺社雑事記』所載)には、興福寺の塔頭一乗院の支配した平田庄の中に「長尾宮三丁三反」所領の記事があり、古米、交通の要路に当る大和西境に祀られた古社で、長尾、竹内、木戸、尺土、八川の五カ大字の総社。昔は広く葛下郡に氏子があり、神宮寺は王寺町の放光寺である。
 祭神は記・紀に見え、吉野の井戸の中から現われた天白雲別命の娘、豊御富登=「水光姫」で、当社社殿ではその姿は白蛇であり、父神と共に水神、農耕神の性格をもつ。三輪山の大神神社と横大路でつながるためか、龍(蛇)神の頭が三輪明神、胴が高田の龍王宮、尾が長尾神社であるとの言い伝えもある。
 境内社の厳嶋神社は市杵嶋姫命が祭神であるが、かつて同末社であった春日神社(祭神天児屋根命)を合祀。もとは大字長尾字里垣内の鎮守だったのを大正4年遷座。社前の嘉永5年(1852)の石鳥居と元文2年(1737)の石灯籠(春日神社村内講中)は共に遷座のとき移したものである。
【例祭日】10月4日 厳嶋神社・春日神社=10月17日(宵宮祭16日)