◆室津 戸隠神社 (むろづ とがくしじんじゃ)

鎮座地

山辺郡山添村室津638

電 話

0743-86-0036

交 通

JRまたは近鉄奈良駅から北野行バス室津下車、徒歩20分

【御祭神】手力男命 末社・春日神社=天児屋根命
【由 緒】 正確な由緒は不明だが、この地城には桐山、室津、北野山とおのおの戸隠神社があり、当社は桐山の御分霊を戴いて祀ったのが始まりである。この三社のつながりは緊密であり、制度も似通い祭祀の形態もほとんど同じである。「おとな」制度があって、これが神社の運営に当り、また通常の祭典はこのおとなから任命された村神主が行なっている。
 宵宮から始まる例祭では、一の鳥居から二の鳥居にかけて約20メートルのしめ縄を張り、当家の御幣を先頭にお渡り衆といわれる人々が神社に参列、拝殿(舞殿)で奉田楽を行ない例祭当日も同様に行なわれる。その後お渡り衆は当家の家で「おどりこみ」を行なう。これは種蒔き、収穫の行事で、米、小豆等を座敷に投げる。お田植祭を思わせるものであり、あるいはおん田で行なったことをもう一度繰り返していたのかもしれない。現在この地ではおん田はなされていないのだが。
 当社には春日神社が二社ある。これは珍しいことだが一社は戸隠本社に登る石段のすぐ横にあるのでこれが本社建立後最初に祀られたものと思われる。この地方は春日大社にも近く、その信仰は盛んである。最初の春日神社が長年月の間に祭神不明となったとき、春日神を祀らねばとの気運が生れて第二の春日神社が造立された、と推定できるのである。
 ここ室津では氏子間の繋りは密接で、氏神への奉仕は厳重であり、人々は氏神信仰を中心に日常生活も、また地域の自治運営も行なっている。因みに12月の申祭では、村の行事として満17歳に達した青年ならびに婿養子の者に対する名付の儀式がある。
【宝 物】村社
【例祭日】10月15日 宵宮=14日
【祭祀】元旦祭=1月1日/初祈禱=2月1日/勤労感謝祭=11月23日/申祭=12月申の日