◆北野 天神社 (きたの てんじんしゃ)

鎮座地

山辺郡山添村北野1458

電 話

0743-86-0056

交 通

JRまたは近鉄奈良駅から中峯山または北野行バス天神社前下車

【御祭神】天御中主命 摂社・美統神社=天太詔戸命、誉田別命、天押雲根命、素戔嗚命、倉稲魂神、高龗神
【由 緒】 天神社の創祀について、明治24年の神社明細帳(天神社祠掌吉田定平調進)は、醍醐天皇延喜18年(918)明星窟に祭神が降臨、この明星窟を御神体として奉斎していたが、石応永年間に村の長老が霊夢を得て社殿を築いた、としている。当社は霊峰神野山の北方の野にあり、昔から神聖な地とされてきた一帯である。当天神社はその名からよく“天神さん”と間違えられ、現在の社紋も梅鉢である。天正6年(1578)の棟札にも天満宮と記されており、当時からすでに天満天神と思われていたらしい。
 当社殿は旧国宝、現在は重要文化財となっているが、天正6年から慶応3年(1867)までの造営棟札16枚も昭和50年に重文として追指定を受けた。
 摂社・美統神社は、複雑な村落構成を氏神信仰の面から統括するため、牛ヶ峰の春日神社、腰越の若宮神社、津越の八幡神社、杉原の八柱神社を大正2年4月17日に合祀、社名は当時の春日大社祢宜が選定、社殿は牛ヶ峰春日神社社殿を移築したものである。
 例祭の10月14日及び15日には当屋より竹御幣を奉納し、奉田楽を拝殿で奉納。この時使用される笛はその役を勤める者が竹を切って作る。また当日は旧五社(本社と合祀四社)参りといって、合祀された各神社蹄地を当家、渡り衆が参拝している。その日の行事の一つとして氏子中から寄付された品物をくじ引きで分けるが、近年ますますその寄付が増えている。現在、平成8年の御造営に向けて準備が開始されており、大がかりな拝殿、社務所の建て替えも検討されている。
 ちなみに、神野山に続く山には、春日の神が御蓋山に行かれる途次、お休みになったという言い伝えが残っている。
【宝 物】天正6年から慶応3年までの造営棟札16枚=本殿とともに重要文化財
【例祭日】10月14・15 日(本社・摂社共に)