◆南郷春日神社 (なんごうかすがじんじゃ)

鎮座地

豊中市浜1-8-23

電 話

06-6332-0371

交 通

阪急服部天神駅から徒歩約15分

【御祭神】武甕槌命、経津主神、天児屋根命、比売神、天押雲根命
【由 緒】 朱雀天皇の承平年中(931~938)田原藤太秀郷が平将門征討の御願により藤原氏私領である垂水西牧の当地に、遠祖である奈良春日大神の分霊を勧請したのが当社の起源である。寿永2年(1183)には当地が荘園として摂関家から春日神社に寄進され、同時に奈良春日の神官座の南郷に属する社家の中から今西氏の先祖が現地目代(荘園代官)として任ぜられて政務と祭祀とを司り、以来連綿として奉仕しているものである。
 当地は奈良春日神社にとって歴史的に重要な荘園であり、今西氏支配の最盛期には周辺領地7万3千石に達した。当時の神域は内外に二重の壕をめぐらして方2町(12000坪)、祭事と政事を司る今西氏居館は中世土豪屋敷の構えを備えていた。
 応仁の乱以後、戦国の世の転変の中で特に明智光秀との姻戚関係から加担援軍した今西氏に秀吉の処罰厳しく、南郷春日神社は衰退したが、徳川時代に領主保科家の崇敬厚く、社格を維持してきた。
 明治40年の神社合祀令によって、遂に合併を避けて廃社、今西家の私祭として伝統を守り伝えた。
 このように当社は中世より単なる地方の産土神ではなく、奈良春日神社と直結した荘園政所を司る重要な出先機関でもあり、地域との強いつながりを持っていたのである。
 時移り昭和38年には今西氏屋敷・春日社本殿が豊中市文化財に指定され、さらに47年には現有神域並びに周辺旧地が「史跡・春日大社南郷目代今西氏屋敷」として大阪府文化財となったのを機に旧社復興を決意、59年「宗教法人南郷春日神社」として府より認証を受け、60年7月、奈良春日大社より花山院宮司臨席、東大阪石切剣箭神社木積宮司奉仕で歴史的な「南郷春日神社復興祭」を挙行した。
【宝 物】伏見天皇宸翰=春日大明神御神号、永仁3年御下附/後二上天皇宸翰=春日大明神御神号、徳治2年御下附
大阪府指定史跡:境内、屋敷地
【例祭日】春日祭=3月13日
【芸能・特殊神事】獅子祭(秋季村祭りと合同)