◆野中　春日神社 （のなか　かすがじんじゃ）

鎮座地

 篠山市野中１７６

電　話

 079-552-0704

交　通

 JR福知山線篠山口駅よりバス本篠山下車、監物橋を渡り南へ徒歩10分

【御祭神】天津児屋根命
【由　緒】創立年月不詳であるが、村の伝承として、野中の春日神社の御祭神は、昔は小枕の春日神社に祀られていて、小枕、野中、池上（現篠山町）の三部落の氏神であった。ところが、三部落の氏子間で争いがあって、三部落が分裂し、御神体、御神鏡、神輿などを持ち分かれることとなった。そして、共同の神輿はついに焼いて埋められたといい、小枕春日神社の境内には御輿塚が現存している。
ここ野中村の氏子は、御神体の一部を持ち帰り、森の元坪に仮安置し、後に小枕川のほとりの現在地に祀ったといわれている。この争いがいつのことであったか定かではないが、神域の森の檜や欅の老木にその年代の古さを感じることができる。ちなみに小枕の春日神社は久安三年（一一四七）に大和国より春日明神を勧請したと伝える。
天保六年（一八三五）の篠山藩大石貞吉の撰になる「多紀郡明細記」には

同寺支配　　　　　　　　　　野中村
一、氏神八幡春日文珠大明神相殿、祭礼九月八日
　　　相殿末社神明祠アリ境内二欅ノ古木アリ
　　　境内東西拾六間南北拾壱間　領主除地

とあり、また境内石灯籠には元禄十五年（一七〇二）と刻まれている。
明治六年十月に村社に列せられ、明治四十一年野中村の向山神社、八幡神社、若宮神社を境内に合祀した。境内に舞堂があったが、昭和三十三年の台風により倒壊のため、現在の拝殿を新築した。
例祭日には六隣保（一組十軒）が輪番で奉仕をする。古来より氏子が、家で搗いた餅を十二個（閏年には十三個）お供えする風習があり、祭典の後の餅まきに使用される。昭和六十三年より子供神輿が神賑行事として行われるようになった。
【例祭日】10月17日