◆マキノ　春日神社 （まきの　かすがじんじゃ）

鎮座地

 高島市マキノ町辻１９８

電　話

 0740-27-0173（宮司宅）

交　通

 JR湖西線今津より木ノ本行（または海津行）バスでマキノ町役場前下車徒歩20分

【御祭神】天児屋根命、猿田彦命
【由　緒】社伝によると、大字辻の氏神にして、宝永元年（一七〇四）の勧請である。しかし当春日神社の氏子である大字辻村は、もともと古代の高島郡十郷のうちの―つである大処郷（海津・西浜間の庄堺川以南、西庄村全部、百瀬村新保以北）の総社たる大処神社（天智天皇九年創立の式内社、宮司峯森近海）の氏子であり、現在もそうである。
春日神社を祀りながら大処神社の氏子として、例祭は春日神社としては祭典を執行しないが、四月二十二日に大処神社の例祭に参画し、神輿渡御などに協力、村を挙げての祭として取り組む。
当地では昭和五十三年に道路工事中、山麓の緩斜面で縄文式土器片が一点採集された。中期の船元式のもので、ほとんど磨滅していないことから、附近に遺跡があるものと考えられている。また現在では氏子数十戸と激減しているが、享保九年の「郡山藩郷鑑」によると田畑は二十四町九反六畝三歩あり、氏子も三十一戸とあるところをみると、大処神社の最も近い地として、古くからかなり栄えていたと思われる。
こういうことから、何らかの理由で大処神社の氏子でありながら、辻村独自に春日神を祀り信仰したものであろう（因みに同じ氏子である石庭村には、八幡神社が祀られている）。年間の祭典は例祭以外はほとんど大処神社と同じで、日時をかえて執行している。
現社殿は明治十三年の再建。猿田彦命は、もと高島郡百瀬村大字辻村東に無格杜庚申社として鎮座のところ、明治四十五年三月に本神社へ合祀した。
【例祭日】4月22日
【祭祀】祈年祭＝2月下旬／大祓＝6月下旬、12月下旬／新嘗祭＝11月中旬／神事＝12月初旬