◆縄添 春日神社

鎮座地

京都府相楽郡精華町菱田町原2

交 通

JR下狛駅または近鉄狛田駅から徒歩約20分

【御祭神】武甕槌命、経津主命、天児屋根命
【由 緒】 当社は奈良の春日社より分祀されたのであるが、その御鎮座の年代は明らかでない。
 本殿に奉斎する御神体は、奈良からの分社の際、春日社から直接拝戴した御神像と伝えられるが、真実を知る人も少なく、知っていても御神威を恐れて外聞することなく、今日に護持されてきた。ただその近くに安置されている神鏡の裏には「享保六年(一七二一)縄添春日神社」と書かれてあるが、その以前の木津川氾濫で御遷座された神鏡が、その後遷座先から戻らなかった、という一説があり、そのためか今後は所在を明確にする意味で「縄添」と明記されたのであろう。
 もう一つ、昭和58年の本殿修復の際、内陣床下から5枚の棟札が発見されているが、その中で最も古い年記は「天和三年(一六八三)九月十三日」と書かれたものである。
 なお、当社前には、樹齢400年と推定される幹廻り3メートルに及ぶ老杉があり、当社の古い歴史を物語るかのようである。
 何分にも当社は木津川の堤防から約100メートルの所に鎮座しているため、往古より度々の水害を蒙り、前記の神鏡・棟札・老杉以外その微証となるものは何一つないが、その御鎮座が300年以上の昔に遡ることは間違いない。
 現在の本殿は明治44年に造替されたもので、その時の記念写真が残っている。この造替時、神占いにより、それまで南面であったものが東面となった。その後昭和27年の本殿屋根葺替、同46、7年の南と北の土塀の改修、同55年には大鳥居の建替工事、同58年に本殿、拝殿、廊下(参拝所)、配膳棟、末社棟等の改築、手水舎の新築等が行われ、61年には再び本殿の檜皮の葺替工事が完成、境内は見違えるほど立派に整備された。
【例祭日】秋祭(10/17)湯米神事
【芸能・特殊神事】平成24年7月 鳥居新調、27年7月本殿屋根造替