◆池沢 春日神社 (いけさわ かすがじんじゃ)

鎮座地

大和郡山市池沢町541

電 話

0743-56-1926

交 通

近鉄橿原線平端下車北へ徒歩10分

【御祭神】天児屋根命
【由 緒】当社は昔から「苔の宮」と呼ばれ、由緒ある神社として知られてきた。市の柳沢文庫所蔵の永禄年間(一五五八~七〇、戦国末期)の文書には、
 除地 氏神境内一一六一坪 禅宗法仏寺支配 氏子三九戸(男九四人女九九人)
の記載がある。
境内は古木密生して森厳の気に満ち、古来より春日の神鹿も御神徳に惹かれて隣接の馬司町付近までやってきた、と言い伝えられている。
十月十日の例祭は「兄当屋」と「弟当屋」と呼ばれる二軒の当屋によって祭祀が営まれる。かつてはそれぞれの当屋で十月四日に「オハキツキ」が行なわれた。「オハキ」は、芝を四方に巡らしてその中に土砂を入れ、約三尺の高さの土壇を築き、中央部に山状に杉葉を一尺の高さに刺し立て、竹もしくは木の鳥居を作る。その前方に青竹二本を立てて注連縄を張ったのだという。
苔の宮へ参拝し祭典ののち、御分霊を村中の最長老である「一老」と、それに次ぐ「二老」とが奉持して、一老は兄当屋へ、二老は弟当屋へ参向、オハキの杉葉の中に御神体を納める。
それから十日までの七日間毎日「オヒラ」と呼ぶ日供が献じられ、十日当日には御神体を再び一老、二老が苔の宮へお送りする。その時「お渡り」の一行は辻で待ち合わせ、村中を一巡して宮へと入り、一緒に持参した鳥居や注連竹を祭典終了後に焚き上げる。現在は芝も入手しにくいので、小宮を作って「オハキ」にかえている。
例祭には子供みこしが出て町内を練り、九日の宵宮では氏子のうちの座入りした者が集まってお祭りを祝う。
【例祭日】10月10日(9日宵宮)
【祭祀】遷座祭=10月4日